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Posted by 京つう運営事務局 at

2008年11月06日

南極探検とオーロラと布引焼き

滋賀県東近江市に
「西堀榮三郎記念 探検の殿堂」という施設があります。
南極探検の第一人者西堀さんを記念して建てられた
探検の館でしょーか。

近江鉄道八日市駅からちょこっとバス 僧坊行き(湖東線)に
乗り、20分弱。
旧横溝町役場近くの「味咲館(みさきかん)」バス停下車です。
滋賀県の(とくにこの辺の)人は、
移動はすべて自家用車らしく、バスは貸切状態。
一日に数本しか走ってない路線なので、
運転手さんが帰りの時間まで気にしてくれる…という親切さです。

敷地の入り口には味咲館という、地元産物の直売店と
たぶんこのへんでは歓送迎会なんかにも使われてそうな飲食店。
食事をするのもコーヒーを飲むのもすべてここ。

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建物の右手奥には
南極で1992年から1997年まで
使われていた雪上車が置かれてます。
これは南極用に作られた5種類の雪上車の中で一番大きい型のもので
中には各種機器のほかに、
二人分のベッドもあったんだとか。

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タロ・ジロに迎えられながら道を進むと

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入り口手前の壁には足跡。


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受付付近の床には
親子のペンギンがお出迎え。

西堀榮三郎記念室には西堀さんの探検話からQCサークル設立話まで。
ねこた、最初の職場が品質管理課だったからQCサークルにいたく反応!

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京大山岳部時代に
山で出くわしたイノシシの眉間にピッケルを差し、
山乗りになってイノシシの目を潰し、
血で掴んでた耳から手が滑って
指を食いちぎられてもイノシシから降りずに乗り続け、
二頭のうち一頭を逃がしたのが残念だ。
なんて逸話の当時の西堀さん、
俳優のように二枚目です…。


0810269ところで南極に置き去りにされて
生き残ってたタロ・ジロの話は有名ですが
タケシもいたんですって。

見送りに来ていた知らない女性が
「三毛猫は縁起がいいから連れて行ってくれ」と手渡したそうです。

まさしく隊員のにゃんドルだったタケシだけどタケシってのは隊長の名前。
隊長にムカッときたときに
猫に向かって怒る…と。

このタケシ通信士の人にすごくなついてたらしいけど
その理由は当時の通信室は真空管アンプだらけで、とっても暖かかったから。
置き去りにされることなく、ヒザに抱かれて退去のヘリに乗せられたのに
帰国と同時に行方不明になったとか。
日本は暖かすぎたのか、それとも真空管アンプを探しに行ったのか…。

西堀さんのイノシシとの格闘話やタケシの話のほとんどは
説明とこの東京新聞の新聞記事に載ってるんだけど、
上記の話には書かれてない部分も…。
新聞を母と読んでたら、後ろからすごく楽しそうに説明してくれる人がいて
気づくと西堀さんのご子息。

きっと三人の中で一番血を引いたんだろうなぁと思わせる
やんちゃな表情がとっても魅力的なおじさまです。


先日、この探検の殿堂で「オーロラの神秘」という講演会がありました。
幼少期によく聞いたお母さんが好きだった歌の歌詞に「オーロラ」が出てきたのが
オーロラ研究に入ったきっかけかもしれない、という赤祖父俊一氏。
東北大大学院在籍中に
「オーロラを研究するならオーロラの見える場所に行ったほうがいい」
と当時唯一のオーロラ研究をやっていたアラスカ大学の大学院に入学して、
そのまま研究所の所長や関連施設の責任者になっちゃった。
という有限実行そのもの。

オーロラってただきれいなだけのものかと思ってたら、
電波障害の原因になったりもするんだって。
未だに多くの教科書に
「オーロラは太陽光線が大気中の水の結晶に反射したもの」
と書かれてるらしいけど、これも間違いで、
太陽風と地球の磁気による放電現象なんだって。
だからオーロラの中は放射能で一杯らしい…。

オーロラのできるのは地上100km。
スペースシャトルの高さと同じくらいらしい。

オーロラの色はその場所にある物質の違いで
緑は酸素、紫がかったピンクはチッソ…だったかな?

こういう科学的なむずかしいけど私にとっては新発見な話があるかと思えば
赤いオーロラは人の死に関係した言い伝えがあっちこっちにある
なんて話もあって、
アラスカの冬は想像通り-30度超えだけど
夏は+34度にもなるなんてことも知らなかったし(湿度が低いから過ごしやすいらしいけど)
白夜が本当に真昼間みたいにずっと明るいのも知らなかった…。
>夜になると薄暗いんだと思ってた。0810267


この講演会に参加されたのが、
ちょうど帰国中だったのが先述の
ドイツ在住で真空管の研究をされてる
西堀榮三郎氏のご三男。

オーロラの原理を実験で見せてくださいました。
上側が太陽、下の半球が地球。




ところで、そもそもこの講演会の開催を教えてくださったのは、
近江八幡の布引焼窯元の小嶋太郎さん。
オーロラの魅力に取り付かれて、
焼き物でオーロラを表現したいとアラスカ尋ね、
(最初にアラスカでオーロラを見たのがきっかけかな?)
赤祖父氏と知り合い、数年前はアラスカでも展覧会を催されています。

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今回のオーロラの講演は、
この小嶋太郎さんの
布引焼の作品展にあわせたもの。

11月24日まで、探検の殿堂の二階展示室でオーロラ作品を中心とする作品展が催されてます。

ちなみに、ねこたんちに来られた方はご記憶かもしれませんが、うちの玄関にも1枚あります。




探検の殿堂
滋賀県東近江市横溝町419
tel 0749-45-0011
fax 0749-45-3556
open 9:30~17:00(入館は16:30まで)
月曜・祝日の翌日休み
入館料 大人300円、小中学生150円
別途料金で-25℃の南極体験ができます。



お天気がよければ、池を眺めながら外でランチがいいですね。
ぽちっと応援よろしく
  


Posted by ねこた at 12:12Comments(0)■大津あっちこっち